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由良【episode4】〜由良と由羅U〜







思わず走り出したとたん、リンが後ろで何か叫んでいたのが聞こえたけど、


廊下をくねくねと曲がって走って階段を下りて・・・・しているうちに、


その声も、追ってくる気配もしなくなった。


とぼとぼと歩きながら、なんて広いお屋敷だろうって思ったり、


見つかったら、なんて言われるんだろうって思ったり。


気付いたら、大きなドアの前に立っていた。


何故か分からないけど、呼ばれたような気がして、そっとドアを開けると、そこは、日の光が差し込む明るい部屋だった。


誰かの私室の様で、でも、ベッドとソファー以外には何も無い主の無い部屋って感じがした。


それでも、掃除は行き届いていて、綺麗な薄紫色の花が生けられている。


その花のちょうど上の壁に、すごく柔らかく優しい笑みをたたえた髪の長い、綺麗な少女の絵画が飾ってあった。


一瞬、その絵を見たとたんに、『こんにちは』とにっこり微笑まれたような気がしてびっくりした。




・・・どれくらいその絵に見入っていたのか、



「こんなところにおいででしたか・・・。」



リンの声に我に返って現実に引き戻された。



「随分さがしましたよ?」優しく言われて罪悪感がじわっと胸に戻ってくる。



「あの、ここは・・・」



なんだかバツが悪くて、そう問うと、



「こちらは、由良様のおばあ様にあたる・・・・『由羅』様のお部屋です。」



「え?同じ・・・名前?」



「正確には、字が少し違います。由羅様の『ら』は、森羅万象の『羅』ですから。

 でも、同じ名前にされたのは、きっと清彰様は由良様にあの方のように

 真の強さを持った女性になって欲しいと思われたからでしょう・・・。」



そう話すリンの様子が、とても好きな人の話をしている様で、ちょっとドキドキした。



「それより、こんなところまで逃げ込んで。まったく・・・困った方だ・・・。」



突然、リンにそう言われて、さっきまでの出来事が一気に思い出されて焦る私を、


リンはひょいと抱え上げると、そのままソファーに座らせた。


両手をしっかりと取られて、否が応でも、目の前に膝まづいたリンと目が合ってしまう。



「何故、トマトを捨てようとされたんですか?」



今更言い訳のしようも無くて、ありのままを言うしかなくて。



「き、嫌いだったから・・・」



あまりに子どもな理由に自分でも少し恥ずかしくて顔が熱くなる。



「それで、捨てようとされたんですね?」



はぁ・・・と、ため息をついてリンが言う。



「嫌いな物があるなら、そう言って頂ければいいんですよ?

 ちゃんと食べられるまでお付き合いしますし、

   調理法を工夫したりして克服すればいいんですから・・・」


結局やっぱし食べなきゃダメなんじゃん・・・。


そう思ったのと、今更無理なものは無理!って思いが爆発した。



「いいの!私は偏食で!今までも偏食で来たんだから、これからもずーっと偏食でいいの!」



「ですが、それでは、身体を壊されます。」



「体壊してもいいの!嫌いなもの食べるくらいなら体壊す方がマシ!」



・・・思わず叔母さんがよく言ってた酒飲みの逃げ文句を言ってしまって我に返ったけど遅かった・・・。



「よーく、わかりました。」



またもやふわっと身体が浮いたかと思うと、あっという間にソファーに腰掛けたリンの膝の上にうつぶせに乗せられていた。


え?なに?これ・・・?って思う間もなく、


スカートがめくり上げられて、パンツがするっと太ももまで脱がされた。



「や、きゃ・・!やぁ!」



あわてて逃れようともがいたけど、しっかりと押さえられた身体は全くびくともしなかった。



「少し、反省していただきます。」



リンは静かにそう言うと、左手を振り下ろした。



パチーーン!



「きゃあっ!」



いきなり裸にされたお尻に衝撃が走って、次の瞬間には痛みがビリビリとお尻に広がった。



 パチン! ピシャッ! バチッ!



あああん!やだやだやだ!お尻ぶたれてる〜〜〜〜っ!



あまりのことにまたじたばたと逃れようとしたけど、


リンは手を止めてくれなくて、ピシャピシャとお尻を叩き続けてる。


しかも、結構、ううん、かなり痛い・・。 



 パチッ! ピシャン! バチン! パチッ! ピシャーン!



「あんっ!・・やめてっ!・・ちょ、痛い!・・こんなの、・・・子どもみたいだし、・・や、やだっ!」



15歳にもなって、悪戯をして、小さな子どもみたいにお尻を叩かれて叱られてるなんてあまりに恥ずかしくって、


一生懸命叫んだけど、



「好き嫌いひとつ直せないようなら、子どもと同じ罰で充分です。」



なんて冷たい言葉と痛いのがたくさん降ってきて、わんわん泣く羽目になった。



「うえっ・・・ひっく・・・いらい・・・」



数分後・・・、真っ赤になったお尻をリンにぶたれながら、お説教をうけていた。


「こっそりと食べ物を捨てようとしたり、ごまかしたり、嘘をついたり、

 逃げ出すのはとてもいけないことです・・・。分かりますね?」



ピシャン!パチン!バシッ!



「ひ・・・やんっ!・・痛ぁ〜っ・・・」



「それよりも!身体を壊してもいいなんて、一番言ってはいけないことです!」



ピシャーン!バチーン!ビシーッ!



「いやぁぁぁん・・・!!!」



「さて、由良様、そろそろ反省なさいましたか?」



真っ赤になってるであろうお尻をこれ以上打たれたくなくて、それに、悪いことをしたって


自覚もあって、



「したっ!・・・した・・・からぁ〜・・も、許して・・・」



「では、ちゃんとごめんなさいを。まだ一度も聞いていませんよ?」



ピシャ!



軽めのが降ってきて、びくん!と身体を動かしたけど、お尻を叩かれて泣いてごめんなさいなんて、


今更ながらはずかしくて一瞬のどが詰まったけど、これ以上叱られたくなくて、なんとか言葉をしぼりだした。



「ごめん・・・なさい・・・」



「・・・はい。お仕置きは終わりですよ。由良様」



そっと膝の上から抱き起こしてもらって、すっかりほっとした私は、昨日と同じように、


いや、昨日よりずっと子どもっぽく、リンにしがみついて泣き出してしまった。



トントンとリンに背中を優しく叩かれてあやされて、悔しいけど、すごく安心してあったかくて。



にっこりと優しく笑いながらもリンが、



「これからは、もうしないんですよ?また、こんなことをされたら、・・・お仕置きですからね?」



そう、昨日、リンがにっこりと笑って言った言葉は冗談じゃなかったんだ・・・


って今更ながら気付いて私、ひょっとして、とんでもないところに来ちゃったんじゃないんだろうか・・・


と思った瞬間、壁の絵の少女・・・由羅おばあさまがまた、にっこりと笑った気がした。


とんでもないところに来ちゃったのは確かみたいだけど、


寂しくて目が覚めることはとおぶん無さそうかな・・・なんて思いながらリンを見ると、


同じくこちらを見ていたリンと目が合って顔が赤くなる。


まあ、いいか。思わず笑うと、いつの間に開いたのか、窓から風が吹き込んできた。




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そのまま朝ごはんが途中だったのもあって、


お昼ご飯を食べにまた戻って、メイドさんにごめんなさいってあやまって。


アレが嫌いコレも嫌いってリンに話したら、


「今までどんな食生活をしてたんですか!」


って言われて、正直に言ったら、お昼ご飯の後、リンの部屋に連れて行かれて、


うんとお説教された・・・のは納得いかないんだけど。












あんまりに長くて2ページものになった由良と由羅。
お祖母さんと同じ名前な上に、お祖母さんもさり気にメインキャラという混乱必至の設定で・・(汗)
そして、お祖母さん由羅の部屋に迷い込んだ由良っち。
彼女が見たものは?ようやく話が動いていきそうです。






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