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遠距離恋愛【episode1】〜七夕〜








…昨日夜更かしし過ぎて朝から体調が悪かった…。



でも…、でもね、今日は家でのんびり寝てる場合じゃ無いの!


だって今日は特別な日なんだから!


そう、今日は誠(せい)ちゃんと1ヶ月振りに逢える日なんだ

遠距離恋愛の私たちにとっては月に2回のすっごく大切な日

…それに先月は誠ちゃんの仕事の都合で逢えなかったから1ヶ月以上振りのご対面!

先月逢えなかったからって誠ちゃんてばディナー付きのナイトクルーズをプレゼントしてくれるんだって!

しかも今日は一年に一度の七夕の日…

遠距離の二人が逢うには最高のシチュエーションじゃない?



だから…少し熱っぽいのは、さっきお薬飲んだし、大丈夫

頭が痛いのなんか、気のせい、気のせい!

…って自分を騙し騙し新幹線に乗り込んだ

誠ちゃんのとこに行くのはこれで二回目

いつもは誠ちゃんが私のとこに来てくれるから、自分から行くのってドキドキしちゃう

早く着かないかな?なんてはしゃいでられたのもつかの間、どんどん気持ち悪くなって来ちゃった



──うう、なんか少し体が火照るな…

…だめだ…とにかく…寝よう・・・目が覚めたら誠ちゃんとこ着いてると…い…いな…





ゆっくり、ゆっくり眠りに落ちた私は不思議な不思議な夢を見た…






天の川──カタン…カラカラ…カタン…って機織りをしてる


…あたしは織り姫様でね、そこに彦星様の誠ちゃんが何故か白鳥に乗って救急箱持ってやって来るの


「大丈夫か」ってすっごく心配そうな顔…


──大丈夫よ。平気。お薬飲んだんだから


「…そうか」


心配そうな、だけど優しい、優しい顔…


大好きよ。誠ちゃん…


そして誠ちゃんに抱きかかえられたまま白鳥に乗って夜空を飛んで


…月の周りをグルグル回って、天の川には流れ星がたくさん流れて…───






───目が覚めるとそこはベッドの上だった

…見慣れた誠ちゃんの部屋のベッドの上


そして、ベッドのとなりには…誠ちゃん…

「美奈…やっと気がついたね…」

誠ちゃんはベッドの横で全くしょうがないなと言わんばかりに腕を組んでる


──あれ?なんであたしここにいるの?新幹線は?なんで誠ちゃんの部屋なの?


現状が飲み込めずにあたふたしてる私に誠ちゃんは一部始終を話してくれた…


…私が新幹線の中で眠りこけて起きて来れなかった事。

…誠ちゃんが駆けつけてそれでも起きられなくて、駅長室?に運ばれて、

でも、幸せそうに寝言で「誠ちゃ〜ん」なんていってるあたしの様子に、

ただの寝不足だろうって事で誠ちゃんが車に乗せて連れて帰ってくれたこと…


話を聞きながら逃げ出したくなって来た…

だって、だって…誠ちゃん怒ってるんだもん…

「…美奈、昨日何時に寝たの?」

──や、やばい…。お説教モードだ…

「何時に寝たのか聞いてるんだけど?」

誠ちゃんはいつもは甘あまだけど、お説教を始めるともっのすご〜く長いの!!

ここはうまく逃げないと・・・・

「え?…と、何時だったかなぁ…?」

なんて、はぐらかそうとしてみたけどダメだった

「隠すと為にならないよ…?」

なんて怖い顔されたら素直に言うしか無いじゃん…

「うぅ…、寝てなぃ…」


言った途端に誠ちゃんの顔色が変わった

「寝てない!?なんで寝なかったの!」

「だって…旅行の用意に時間かかってそれで…」

・・・本当は深夜番組見ながら荷造りしてたら夜が明けて、実際は朝の20分くらいで荷造り終わったなんて怖くて言えない

誠ちゃんとこにに来る為の準備だって言ったら付き合いだしてからは甘あまの誠ちゃんなら許してくれるかもしれない

なんてイケナイ事を考えていたら、最後まで言う前に手を引かれた


「美奈、おいで」

「や…やだ!何するの!?」

いきなり強く手を引かれて怖くて抵抗した

「何って、お仕置きだよ」

「お仕置きって…」

「お尻叩くから膝に乗りなさい」

そう言われて、顔から火が出そうだった

「やだぁ…、誠ちゃん、そんなのありえないよぉ…。美奈、子供じゃないんだからぁ…」

甘えた声で言ったけどダメで…

「ありえないかどうかは俺が決めるよ。

旅行の用意で徹夜するなんて悪い子にはきっちりお仕置きして反

省させないとね。ほら、自分で膝に乗りなさい」

「やだ!」

「やだじゃない。早くしないとナイトクルージング間に合わないよ。それでもいいの?」

「えっ…、やだ!!!」

「だったら早く来なさい」


再び手を引かれて膝の上に引き倒された


ベッドに座った誠ちゃんのお膝の上…

誠ちゃんにお尻叩かれるのは初めてじゃ無かったけど、

前は冗談で軽く叩かれただけだったから恥ずかしくて泣きそうになっちゃった

「さ…お尻出すよ」

…って言われて抵抗したけどスカートをめくられて、

もしものときの為?に買った2000円もした可愛いパンツまでずらされてお尻だけむき出しにされちゃって…

怖くて、切なくて、恥ずかしくて涙が出た

ペン!ペン!ペン!

「あん!やだ、やだぁ!」

びっくりするくらいの大きな音と、お尻が思ったよりもずっと痛くて思わず叫んだ

「や、やだぁああ!せ、誠ちゃん、痛〜い!痛いよ〜!!」

ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!

「痛いのは当たり前!!どれだけ心配したと思ってるの?」

ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!
ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!

お尻を叩くのと同じくらいぴしゃりと言われて痛みを耐えるために足をじたばたするしかなかった

ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!
ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!


「やあぁぁーん、ごめんなさいーー!」

ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!
ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!
ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!

「他の人にまで迷惑かけて!少しは反省しなさい!」

ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!
ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!
ペン!ペン!ペン!ペン!ペン!


痛くて恥ずかしくて、更に必死でジタバタしたけどしっかり背中を押さえられて。身動き取れなくて

「だいたい、なんでもっと早く用意しとかないの!」

パチーン!パチーン!ピシャン!

「それに!徹夜なんて無茶して!もし、体壊したらどうするの!」

ピシャン!ピシャン!ピシャン!ピシャン!
ピシャン!ピシャン!ピシャン!
パチーン!パチーン!パチーン!
パチーン!パチーン!パチーン!

お説教されながらたくさんお仕置きされてお尻がどんどん熱くなってわんわん泣きながらごめんなさいした

「あーーん!ごめんなさーい!」

パチーン!パチーン!パチーン!
パチーン!パチーン!パチーン!

「よし、最後!」

バチーーーン!!!

「うわあぁぁぁーーん!」



誠ちゃんのお膝の上で、しっかりしっかり反省させられて…

お尻が桃みたいにピンク色になって…

もう車での移動中もディナー付きクルージング中も椅子に座る度

に「ひゃっ!」って声が出るくらいおしりがじんじんした……

だけど、お仕置きが終わってからはいつもの優しい誠ちゃん

お膝から助け起こしてくれてもう怒ってないよってぎゅってだっこしてくれて、

車に乗る時も車のドアを開けてくれたり、なんだかお姫様気分

嬉しくなってつい、夢の話をしたの

美奈が織り姫様でね、誠ちゃんが彦星様だったの

誠ちゃん白鳥に乗って救急箱持って来たのよ

それでね、二人で白鳥に乗って夜空を散歩したんだよ

って…



…船のデッキから見上げた夜空は満天の星…

きっと、空の二人も今頃私たちみたいに仲良くデートしてるんだよね?

って言ったら、誠ちゃんてば、

「案外、織り姫様もウチの姫みたいに1年分の悪さのお仕置きされてるかもよ?」

だって!もう!信じらんない!!!


でも、誠ちゃん、来年もそのまた次もずっと、ず〜っと一緒にいようね



それが私の願い事…。




──そして、七夕の夜にみんなに素敵な事が起こります様に───






              ── end ──



















遠距離恋愛第1作目。
遠距離恋愛だけに、七夕と言う、とっても安易なイメージで書き始めたお話です。(笑)
でも、このキャラが、後々どこかで登場すると言う・・・(笑)







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